「空」論: 空から読み解く仏教本無料ダウンロード

「空」論: 空から読み解く仏教

によって 正木 晃


3.5 5つ星のうち(2人の読者)

「空」論: 空から読み解く仏教本無料ダウンロード - 内容紹介 空の思想が仏教でどのように生まれ展開していったのか。インドのブッダから始まり、大成者の龍樹を経て、唯識思想・如来蔵思想との関係を明かし、さらにはチベット・中国・日本における受容までをも網羅した、長大な仏教の歴史も学べる入門書。 内容(「BOOK」データベースより) 空の思想史は仏教の歴史そのもの。開祖ブッダから大成者の龍樹を経て中観派へと至るインドにおける変遷、さらにチベット、中国、日本における展開と、空の思想に関して地域・時代を網羅した大作! 著者について 1953年、神奈川県生まれ。筑波大学大学院博士課程修了。専門は宗教学(日本・チベット密教)。特に修行における心身変容や図像表現を研究。主著に『お坊さんのための「仏教入門」』『あなたの知らない「仏教」入門』『現代日本語訳 法華経』『現代日本語訳 日蓮の立正安国論』『再興! 日本仏教』『カラーリング・マンダラ』(いずれも春秋社)、『密教』(講談社)、『マンダラとは何か』(NHK出版)、訳書に『マンダラ塗り絵』『世界のマンダラ塗り絵100』(ともに春秋社)など、多数の著書がある。 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 正木/晃 1953年、神奈川県生まれ。筑波大学大学院博士課程修了。専門は宗教学(日本・チベット密教)。特に修行における心身変容や図像表現を研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 続きを見る

「空」論: 空から読み解く仏教の詳細

本のタイトル : 「空」論: 空から読み解く仏教
作者 : 正木 晃
ISBN-10 : 4393134370
発売日 : 2019/9/27
カテゴリ : 本
ファイルサイズ : 27.11 (現在のサーバー速度は23.2 Mbpsです
以下は 「空」論: 空から読み解く仏教 の最も正直なレビューです。 この本を読んだり購入したりする場合は、これを検討してください。
著者は「空」を『スッタニパータ』、『ダンマパダ』から仏陀の言葉を引用しながら、平易に説明する。①世界は泡沫、まぼろしのようだ」と述べる。「泡沫」はあぶく、消えるものであり、「まぼろし」とは当人は存在すると思っているが、実は存在していなかったという仮象のことを言う。いずれにせよ、無が空であるということになる。②世界が空であるとすれば、その世界に属する自己(自我)もまた空であり、自我が空であるということは、死もまた空なのであるから怖れるに足らずというのである。この真理が理解出来る者を「死の王」は見ることはないと述べる。とても面白い表現である。③自我は空であるという教えは、「諸法無我」の教えと呼ばれてきた。仏法(ダルマ)は、あらゆるものには「実体」(我=アートマン)がないという真理である。したがって、自我に執着する必要はない。自我自体が存在しないのだから。④ここでバラモン教(ウパニシャッド)の教えが「梵我一如」、すなわち、自己の本体(我=アートマン)と宇宙の本体(梵=ブラフマン)が一体のものであるという究極の真理を仏陀が根本から否定していることが分かる。梵も我も空なのであるから「梵我一如」もまた成立しない。仏陀が厳しい修行により、悟った真理はバラモン教が成立しないという真理であったのだ。⑤このように考えると、仏陀が悟った真理はバラモン教が成立しないということであった。これが仏陀のの言う「空」の意味だったのである。著者は「空」を大乗仏教(龍樹)の教えてから捉える前に仏陀の言葉(起源)から探究したが、そこから判明する「空」の教えはバラモン教の否定にあったと考えることが出来るだろう。とても参考になる論点が満載である。深く仏教を学べる本だ。お勧めの一冊だ。

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