最新振り飛車破り〈下〉:四間飛車破り・三間飛車破り・向かい飛車破り・中飛車破り (将棋最強ブックス)

最新振り飛車破り〈下〉:四間飛車破り・三間飛車破り・向かい飛車破り・中飛車破り (将棋最強ブックス)の詳細

下巻では角道を止める振り飛車に対しての急戦を紹介している。斜め棒銀や▲45歩早仕掛けなど代表的な急戦と違って、左銀を動かさない舟囲いから右銀で攻めるのが特徴。どの振り飛車に対しても▲4六銀(右)▲3七桂▲2六飛〜▲3六飛の形を目指すという方針でわかりやすい。恐らくは厳密には無理筋なのだろうが級位者の私には十分だった。実戦でも初採用でいきなり勝利できた。この戦法のいい点は2つ。まず▲5七銀(右)を早く決めることにより、相手に持久戦を警戒させることができる。振り飛車は居飛車穴熊を警戒しぎこちない動きを見せれば急戦の成功率は上がるだろう。二つめは、定跡形の代表的な急戦と違って、左銀が玉にくっついているせいか舟囲いでも意外と捌き合いに強いことだ。私が採用した対局では、飛角桂総交換の将棋になった。通常なら捌け形は美濃囲いが固い振り飛車の勝ちパターンのハズだが銀が一枚守っているせいか居飛車が互角以上に戦える。「玉の守りは金銀3枚」の格言に沿っている分、少なくとも級位者にとっては左銀急戦よりはるかに実践的だ。