カフカ・セレクション〈2〉運動/拘束 (ちくま文庫)ダウンロード

カフカ・セレクション〈2〉運動/拘束 (ちくま文庫)

によって フランツ カフカ


4 5つ星のうち(7人の読者)

カフカ・セレクション〈2〉運動/拘束 (ちくま文庫)ダウンロード - 内容(「BOOK」データベースより) 現代文学に決定的な衝撃を与え、今なお「来るべき作家」であり続けるカフカの中短篇のほぼすべてをテーマ別に三冊に編み、最良の訳者の新訳でおくるベストセレクション。 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) カフカ,フランツ 1883年、当時、オーストリア=ハンガリー帝国領のプラハに生まれる。ユダヤ系のドイツ語作家。法学を専攻し、1908年プラハの労働者災害保険協会に就職。1924年、死去 平野/嘉彦 1944年生まれ。東京大学名誉教授(ドイツ文学) 柴田/翔 1935年生まれ。東京大学名誉教授(ドイツ文学)・作家。1964年に『されどわれらが日々―』で芥川賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

カフカ・セレクション〈2〉運動/拘束 (ちくま文庫)の詳細

本のタイトル : カフカ・セレクション〈2〉運動/拘束 (ちくま文庫)
作者 : フランツ カフカ
ISBN-10 : 4480424520
発売日 : 2008/9/10
カテゴリ : 本
ファイルサイズ : 25.39 (現在のサーバー速度は27.85 Mbpsです
以下は、カフカ・セレクション〈2〉運動/拘束 (ちくま文庫)に関する最も有用なレビューの一部です。 この本を購入する/読むことを決定する前にこれを検討することができます。
このシリーズの第一巻は、掌編・断片が面白く、ある程度の長さを持った作品は退屈だった(長めの作品は、最初期のものらしく、まだ、カフカがカフカになり切っていない感じ)。この第二巻の方は、どの作品も面白く、断然お勧め。ただ、長めの作品は どれもそこそこ有名で、「レアもの感」は少ない。『断食芸人』も『流刑地にて』も、カフカ中級者なら当然読んでる作品で、私も 読むのは今回が3・4度目くらい。ただ続けて読むのは初めてだったので、断食芸も、流刑地の処刑も、往時は見世物として大衆に非常な人気が有った(特に子供たちに)のに、今は見向きもされてない・・・という共通点を発見できた。『流刑地にて』の視点人物は、回りくどい自意識を持ったいかにもカフカ的な人物。職業的にはエリートで、自虐的な面が見られないので、『審判』のヨーゼフ・Kの物語前半部分を連想させる。面白いのは、この視点人物は、あくまで傍観者に徹していて、彼の身には不幸が起こらないこと。これは、カフカ作品では極めて稀。代わって、視点人物から助力を拒絶された「士官」と言うキャラクター(意志強固で、余りカフカ的でない人物)が、凄惨な最期を遂げる。視点人物→名探偵、士官 →犯人として、古典ミステリに似た構造を持っていると思う。処刑マシンのサディスティックな動きも、どこか、横溝正史の死体トリックのようだ。物語自体も、視点人物が流刑地島を出て行く所で綺麗に終わる。『獄門島』が、金田一の出発で終わるように・・・。カフカの作品は、完結してる方が少数派。ビシッと締めることが恥ずかしかったのか、『流刑地』では、ワザとのように変な文章で終えている。

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